急成長を遂げるベンチャー企業の管理部門において、私は上場準備から上場後の体制運用まで、実務の最前線で中心的な役割を担ってきました。株式会社アシロ(2021年東証マザーズ上場)では、CFOと連携してゼロからの管理体制構築、高度な専門性が求められるIFRS(国際財務報告基準)適用の主導、そして上場後のM&A対応やガバナンス強化など、企業の拡大に伴うあらゆる「現場の課題」を突破し、上場とその後の成長を支えてまいりました。
一方で、数多くのIPO準備の過程や急成長企業の現場でどうしても直面しがちなのが、組織が拡大するにつれ、経理部門が日々の事務処理に追われ、現場との距離が生じてしまうという共通の構造的課題です。いつしか数字を取りまとめるだけの部門となり、同じ会社にいるにもかかわらず、まるで「社内の外注部門」のような存在に陥ってしまう。これでは、経理が本来果たすべき役割を全うできているとは言えません。